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女王陛下の幸福論
終末は、創造者の実質的な“死”によって起こるもの。創造者が衰え、自身の創りあげた世界を保てなくなった時、それが交代の合図。力を失った創世者とその世界は、エターディア本部によって消滅させられる。
きっと、私もそう永くはないわ。以前よりも、この世界のことが良く見えなくなってきたのが分かる。私の愛するこの世界も、きっと近い未来終末を迎える。
──でも、私の創った世界よ。ここにはまだ沢山愛おしい子供達がいるのに、力を失くした私のせいで等しく未来を失うなんてあんまりじゃない。
だからね、戦争を。
力をつけるのよ、エターディア本部にも対抗できる軍事力を。人ならざる者とも、恐れずに戦える力を!
実戦こそ、最も効率的に必要な戦力を養えるの。実戦経験も無い、そんなんじゃ終末の執行者には勝てないわ。だから私は、妖精の祝福を受けない者達を、“リリス”を創った。人よりもいくらか優れていて、きっと人々の成長にはピッタリのはずよ。もちろん、私の愛おしい子供達も傷付いてしまうでしょう。無傷なんて無理なことくらい分かってるわ、だってそんな簡単に解決してしまうんじゃ、意味なんてないもの。だから本当に心苦しいけれど、でもね、この苦しみを乗り越えた先にこそ、終わることの無い本当の幸福が待っているのよ!
終末なんて訪れさせない。
この世界を終わりになんてさせない。
この世界が残ってさえいれば、復興は必ずできるわ。幸福は掴み取れる、終末の執行者に勝つのよ、私の最愛の世界を守るの!
さあ。女王ヴェリヴァエルが命じるわ。
争いなさい、我が妖精の民よ。
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